肺癌

肺がん、CT検査について

肺がんは喫煙やアスベストの吸入、また癌自身の遺伝子変異が原因で起こる癌で、高齢化に伴い、様々な癌の中でも増加傾向にある癌です。

肺がんが怖いのは進行するまでなかなか自覚症状が出ない事で、症状が出たころにはかなり進行している事が多いです。近年は抗がん剤治療の進歩も目覚ましく、進行期肺がんの治療も目覚ましく進歩し、治療成績も上がっていますが、それでも日本人のがん死亡の原因の第1位は肺がんであります。全てのがんにいえることですが、肺がんの場合でも大切なのはやはり早く発見し治療をする事です。早期発見、早期治療ががんの完治には非常に重要です。

がんは進行度によって、「ステージ0」~「ステージⅣ(4)」の5段階に分類されます。当然のことながらステージが進むほど、生存率は低くなります。特にステージⅣへ進んだ場合には、多くのがんで5年生存率が急激に低下します。

ただし、生存率はがんの種類によって大きく異なります。たとえば前立腺がんや甲状腺がんなどは、ステージⅣであっても5年生存率は50%を超えていますので、一概にステージⅣだからといって余命が短いというわけではありませんが、やはり肺がんの場合はステージⅣになると5年生存率は大きく低下します。ただし、肺がんでもステージⅠの段階では5年生存率が80%を超えています。このことからも、早期発見・早期治療の重要さがわかると思います。

肺がん検診では通常レントゲン検査を行いますが、早期の肺がんをレントゲンで見つける事は困難で、CT検査の重要性が言われてきております。胸部CT検査は、特に肺がんの早期発見にその威力を発揮します。海外で行われた大規模臨床試験でもCT検診の有用性が証明されております。長期に喫煙歴のある方や、肺気腫や間質性肺炎等の肺に持病をお持ちの方は定期的に肺のCT検査を受けることをお勧めしております。

当院では最新の16例マルチスライスCTを導入しています。がん以外でも、肺炎、肺気腫、気管支拡張症、肺結核等の呼吸器疾患、胆石・胆嚢炎、膵炎などの消化器疾患、副鼻腔炎(蓄膿症)や脳出血等の頭頸部疾患を見つけることができます。

当院では、早期がん、進行がんまで、適切な治療のご提案とアドバイスを行っております。なお、当院院長は日本癌治療学会がん治療認定医、肺がんCT検診認定医です。検査・診断・治療についてのお悩みやご不安がある方は、お気軽にご相談ください。

まずは受診をしていただいて、必要に応じてその日のうちにCT検査を受けることや結果をお伝えすることも可能です。

※CTで重大な異常、早期の治療が必要な病気がみつかれば、適切な医療機関に紹介をさせて頂きます。