風邪・インフルエンザ

風邪・インフルエンザについて

風邪は鼻や喉に感染性の炎症を起こす病気です。症状は、咳、鼻水、鼻づまり、のどの痛みや発熱等で、原因のほとんどがウィルスによる感染症で、通常、抗菌薬(抗生物質)は必要とせず(抗菌剤はウィルスには無効)、治療は解熱鎮痛剤や去痰剤など主に対症療法となります。しかし高齢の方や基礎疾患(特に肺気腫や喘息などの呼吸系の病気)をお持ちの場合には、二次的に気管支炎や肺炎に進行する場合があるので、安静にして治療を行い、治りが悪い場合は早めに再受診して頂くことをお勧めいたします。

インフルエンザはインフルエンザウイルスに感染することによって起こる病気です。インフルエンザウィルスに感染すると、数日間の潜伏期間の後、38℃以上の高熱や筋肉痛などの全身症状が現れます。風邪よりも急激に発症し、症状が重いことが特徴です。健康な人であれば、上記症状が3~5日間続いた後、治癒に向かいます。風邪と同じで、気管支炎や肺炎などの合併症を発症しやすく、重症化するとインフルエンザ脳炎や呼吸不全になる場合もあります。インフルエンザウイルスは強力な感染力を有しており、いったん流行すると、年齢や性別を問わず、多くの人に短期間で感染が広がります。周囲への感染予防、合併症の予防のために、できるだけ早期(発熱後48時間以内)に受診することが大切ですが、インフルエンザの場合は発熱して直後に検査をしても本当はインフルエンザであるのに、検査で陰性(インフルエンザではない)と判断されることがあります。これは体内のインフルエンザウィルスが多くないことで起きますので、そのような時は時間をおいて(翌日)再検査されることをお勧めします。インフルエンザの治療は内服薬から吸入薬、さらに基礎疾患をお持ちの重症患者様には点滴での治療まで様々なお薬があります。なお治療後の職場や学校への復帰は、症状出現後5日以上かつ解熱後2日経っていれば許可されます。

※インフルエンザの心配がある方は、マスクを着用して受診してください。また、インフルエンザの可能性が高いと判断させて頂いたり、インフルエンザであると分かった場合は院内での蔓延を予防する為に、個室隔離で対応させて頂く場合があります。